不動産投資信託REIT 「シーノ大宮ノースウイング」取得

シーノ大宮ノースウイング
シーノ大宮ノースウイング

日本ビルファンド投資法人は、2004年8月13日にシーノ大宮ノースウイングの資産を取得することを発表した。鉄道建設・運輸施設整備支援機構から112億円で取得を決め、平成16年10月1日に引渡の予定。日本ビルファンドが大宮地区から取得するのは、大同生命大宮ビルに続いて2例目。

シーノ大宮ノースウイング
シーノ大宮ノースウイング

シーノ大宮の概要

シーノ大宮(大宮鐘塚A地区第1種市街地再開発事業/地区面積1.4ha)は、ソニックシティ西側に位置し、大宮駅からデッキや横断歩道で一体的に結ばれ、大宮駅西口の新たな商業・文化スポットとして注目されている。シーノ(SINO)は、ポルトガル語で”鐘”を表わし、「S」はSAITAMA(さいたま)・SAKURAGI(桜木)、「I」はIntelligent(インテリジェント・情報機能を備えた)、「N」はNew(新しい)、「O」はOffice(オフィス・事務所)を意味し、鐘塚に建つ新しい感覚のインテリジェントビルを表現している。

広場や総合防災システム関連設備があるアトリウム(巨大なガラス張りの吹き抜け)、歩行者空間、広場、商業施設を兼ね備えた公共公益棟のセンタープラザ(10階建て)、民間業務棟のサウスウイング(19階建て)と今回、日本ビルファンド投資法人が取得を決めたノースウイング(20階建て)から構成され、敷地約1万1223平方メートルに総延べ床面積は8万1467平方メートル、事業費約300億円をかけ完成した。

公共施設のセンタープラザには、1・2階の商業施設、3~10階に男女共同参画推進センター(パートナーシップさいたま)、桜木図書館、桜木公民館、生涯学習総合センターが入る。

シーノ大宮ノースウイング
シーノ大宮ノースウイングの位置

大宮駅西口の商業・業務集積

明治16年(1833)年に高崎線の上野-熊谷間が開通した際の県内の駅は浦和・上尾・鴻巣・熊谷の4駅のみであったが、地元の誘致運動が実り明治18年の大宮駅が開設された。東北・上越新幹線のほかJR4線、私鉄、新交通が交錯する大宮駅は交通の結節点として発展を続けてきた。1982年に大宮駅を始発とする東北・上越新幹線が開業し、1985年には大宮-上野間を新幹線が結ぶようになる。

しかし比較的早くから発展した大宮駅東口の商業地に比べ、西口は住宅が密集し道路や駅前広場は狭く発展が遅れたが1987年(昭和62年)「大宮スカイビル」が完成し、そごうがオープン。その後も、大宮駅前西口土地区画整理事業及び大宮駅西口第2土地区画整理事業と平行して駅周辺では、ビルの竣工ラッシュを迎え、1988年には、駅西口に大宮初の超高層大型ビル「ソニックシティ」が竣工され、1982年(昭和57年)には東口と西口の歩行者数が逆転する。今では1994年6月の大宮西武ビル(アルシェ)、DOM、ルミネとともに一大ショッピング・ゾーンを形成している。そしてまた一つ、大宮の顔として「シーノ大宮」が2004年に完成した。

大宮駅周辺のオフィス需要

上述のように大宮駅周辺地区は、上越・東北新幹線、JR埼京線・JR京浜東北・高崎・宇都宮線ほか鉄道アクセスに恵まれ、企業の拠点配置において、北関東から上信越・東北地方までを視野に入れた営業拠点という評価を得てきている。オフィスマーケットについては近年まで、空室率は東京都心部並み、賃料も東京周辺都市部トップクラスの水準で、資産運 用会社では、横浜駅周辺等とともに東京周辺都市部の中でも高い評価をされている。

*不動産投資信託:不動産を主な運用対象とする投資信託。REIT(Real Estate Investment Trust)とも呼ばれ、投資家から証券会社を通じて集められた資金を、運用のプロが、オフィスビルやマンションなどに投資をして、その賃貸料や売却益を投資家に分配する仕組みの商品。今まで投資信託の運用対象は、株式や債券などの有価証券に限定されていましたが、2000年11月に投資信託法(投資信託及び投資法人に関する法律)が改正され、不動産を投資対象とすることが認められ、日本版の不動産投資信託ということで、J-REIT(Japan-Real Estate Investment Trust)とも呼ばれている。今では、日本ビルファンド投資法人など東京証券取引所に、次の14銘柄(2004年8月現在)が上場している。

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