サッポロビール埼玉工場跡、複合都市開発へ
国内ビール大手のサッポロホールディングスは10月31日、今年9月に閉鎖した川口市並木元町にある埼玉工場跡地をイトーヨーカ堂と東武鉄道、リクルートコスモスの2グループに総額168億円で売却することを決めたと日経新聞が報じた。12月18日に移転登記する。ちなみに帳簿価格は7億円。「川口市の都市部における『まち歩き』が楽しい新しい都心空間の実現」をコンセプトに複合都市開発“(仮称)川口サッポロビアスクエア→(2004年8月27日発表)リボンシティ”を約3万5千坪の敷地に、イトーヨーカ堂(3万5000平方メートル)が商業施設、東武・リクルートコスモス(4万平方メートル)が分譲住宅を建設する。残りは川口市が公園及び文化芸術活動の支援施設「市民アートギャラリー」「アートパーク」を整備する。隣接するビール園及びフィットネスクラブはサッポロビールが継続して運営する。再開発費用は500億円で、完成は2006年3月を予定。
埼玉工場は昨年9月、サッポロビールの工場再編・集約による合理化策の発表により札幌工場とともに閉鎖が決まっていた。その後、都市基盤整備公団埼玉地域支社にコーディネート業務を依頼し、開発計画の策定が待たれていた。同公団は引き続き、サッポロビール及び市・県など主要事業者が協議の上進めていくとしている。